先日ある劇場のロビーで愛用のノートパソコンを取り出し、 “舞姫辞典”で出演者の確認をしていた。 すると、ひとりの踊り子さんがやってきて「なに、それ?」ときかれた。 この踊り子さんはまったく初めての人だった。 「踊り子さんのデータベース」 「ちょっと見せて・・・、ふーん、いっぱい載っているね」 「そうですね、現在900から1,000人位の名前が載っています」 彼女はしばらく眺めたあと「ところでわたしの名前は載っているの?」と言った。 (げっ!!ヤバイ。載っていなかったらどうしよう・・・。) 神にも祈るつもりでインデックスを開いた。 最悪の事態、案の定、載っていなかった。 相手が新人なら言いわけもできるが運悪くベテランの姐さんである。 「こんなにいっぱい載っているのにどうして私の名前がないの?」 キッとした目付きで睨まれてしまった。私は平謝るしかなかった。 「すぐに載せなさい」と叱られ、その場で登録した。 その後は二人で“倉庫番”のゲームをやり、 機嫌を直してもらったが一時はどうなるかと本当に焦った。 こういう事態を招かないように努力せねば・・・と。思いを新たにした。
[舞太郎](1996.08.07)