踊り子さんは猫科の人達だ。 まったく気まぐれでふっと消えてしまったりする。 人気が「ある」「ない」にかかわらず失踪してしまう例は多い。 私が応援していた踊り子さんのなかで今は消息不明の人は数知れない。 そんななかの一人と偶然に出会った。 ある飲み屋にいたところ見覚えのある娘が店に入ってきた。 彼女の方も私に気がついて会釈した。その時はお互いに連れもいたのでそれだけだった。 (元気そうでなによりだ)と思った。 数日後、劇場で彼女を見た。ステージの上の彼女をである。復帰したのだ。 以前の堂どうとしたものでなく、新人みたいなはにかみがあった。 オープンのとき、私のところにきて「恥ずかしい」と言っていた。 ステージ終了後、彼女が挨拶にきた。 「半年程逃亡生活を送っておりました。復帰して今日で3日目です。 今日はまだましでしたが昨日までは足がガクガク震えて止まりませんでした。 まったく新人のときみたい」 人にもよるだろうが彼女ほどの人でも、 半年のブランクがあるとステージでそんなに緊張するものかと驚いた。 また新たな気持ちでがんばってほしいと思った。
[舞太郎](1996.08.24)