久しぶりに映画館へ行った。 アンドリュー・バーグマン監督、デミ・ムーア主演の『素顔のままで』を見るためだ。 邦題ではピントこないかもしれないが、 元の題名が『STRIPTEASE』、これはみない訳にはいかない。 ストリップに関連する映画では『SHOWGIRLS』(ポール・バーホーベン監督、 エリザベス・バークレー主演)が最近話題になった。 『素顔のままで』もこのノリだと期待していた。 しかし、私の期待は良い方に裏切られた。 ストーリー自体はありがちな単純なものだったが、 ストリッパーという職業をうまく表現していたと思う。 アメリカと日本ではいろいろな部分で違いがあるのは当然だが、 出てくる台詞に頷けるものが多かった。 デミ・ムーアが演ずるエリン・グラントの幼い娘が、 ステージの隅から彼女のステージを盗み見る。 後でそれを知ったエリンは動揺するが、娘の言葉には泣かされた。 「お母さん奇麗だった・・」 実在の世界とオーバーラップしてしまった。 ストリップファンとして、 マルガリータ・デリックス振付のデミ・ムーアのステージも圧巻であった。 “肉体のうねり”とでも表現すればいいのか・・・ しなやかな力強い動きは未知の体験だった。美しい。 13億円と言われているデミ・ムーアのギャラも、 あのダンスを見せられれば納得できる。 パンフレットのPRODUCTION NOTEに書かれていた文章を抜粋し、以下に記す。 ----ここから------ 撮影に入る前、デミ・ムーアは役づくりのため全国の様々なストリップクラブを訪れた。 調査を進めるにつれデミはストリッパーたちが 仕事にたいして非常に満足している事に気付いたという。 “毎日を乗り切るためにドラッグやアルコール漬けになっていく女性が、 このテの仕事には多い”という一般の人が抱きがちな印象 (デミも少なからずそう思っていた)は全く偏見に満ちていた。 (中略) ほかにもストリッパーをやってるお陰で大学に行く機会が得られた女性もいたわ。 彼女たちのほとんどは若い女性で、自分のやるべき事をよく理解している」と語る。 ----ここまで------ この文章について敢えて何も書かないが、頷く方も多いと思う。 映画の中で使われているダンス・ナンバーもセンスが良く、それだけでも楽しめた。 クライマックスで流れるSweet Dreems(Eurythmics)も劇場では お馴染みのナンバーで、思わずニヤッとしてしまった。
[舞太郎](1996.11.04)