アッシーになった舞太郎

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 先日大好きなK姐さんをみるためにちょと遠い劇場まで行ってきた。

普段から見慣れている彼女のステージだが、

いつもと違う劇場での彼女のステージに興味を覚えたからだ。

彼女はその劇場に初めてのったのだ。


 小さな劇場だったのでステージ上の彼女との距離が近く、

なんだかドキドキしてしまった。

こういうのもたまらん。オープンの時、私を見つけて目を丸くしていた。

この表情もたまらん。


 あまり親しい姐さんではないが一応ご挨拶をと思い、彼女の携帯に連絡を入れた。

偶然だがその日は楽日で翌日東北にある劇場へ移動するらしく、

その前に一度自宅に戻るとおっしゃていた。


「どなたかお迎えにくるのですか?」

「誰も来ない。タクシーで帰ろうかと思っているけど・・・」


私はその劇場と彼女の自宅との距離を考えて驚いた。

高速を使っても一時間半ぐらいかかりそうだ。お金も何万円もかかるだろう。

お金持ち!!


「帰り道の途中ですから送ってもいいですけど・・・」

「本当にいいですか? じゃあ、お言葉に甘えておねがいします」

ということになってしまった。


 追っかけさんが楽日に踊り子さんを乗っけて、

次の劇場へ送る光景は特に珍しくはないが、

まさか自分がそういうことをするとは思ってもみなかった。


 移動の車の中で彼女は話し続けた。

「お疲れでしょうからお休みになってください」と申しあげたが

「私は大丈夫」とおっしゃってステージの話で盛り上がった。


 踊り子さんと親しくなりすぎるのには抵抗がある。

私が劇場へ行くのはステージを楽しむためだ。

ただステージを楽しむ延長線上でこういうことがあってもいいのかな、という気分になった。

[舞太郎](1997.05.08)


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