やかましい客がいた。 ステージに足をのせたり勝手に喋りまくっていたりでまったく不愉快な客だった。 従業員が注意してもやめなかった。 ベッドステージ中の踊り子さんがイライラしているのがこちらにも伝わってきた。 爆発寸前である。 オープンになり踊り子さんはそのお客の前をパスしようとした。 そのお客はおもむろにチップを差し出した。 踊り子さんは立ち止まり、満面の笑みを浮かべて受け取った。 そしてひとこと、「あんた良い人だねえ!」 なんだか後味の悪い気分になった。
[舞太郎](1997.05.13)