大手劇場経営者に突然質問された。 「あんたなんかの目からみて今のストリップには何が足りないと思うか?」 私は言葉が出なかった。 「昔より女の子は確実に良くなっている。劇場の設備も同様だ。 なのに客は減り続けている。どうして駄目なのか? もうストリップじゃ駄目なのか?」 彼の言いたいことは痛いほどわかる。 この言葉が場末の劇場関係者から出たものであれば別だが、 彼のような大手のトップの人間の口から出てきたことに私はショックを受けた。 経営的にはどこも危機的状況なのだ。苦しんでいる。 ストリップファンにしても踊り子さんに対しては、 ちょっとしたことでも同情的になるのに劇場に対しては批判的で厳しい。 何でも劇場側が悪いということになってしまう。その批判に耐えれるほど、 経営側は強くはないということに気付いていないようだ。 こんな状況では「良い踊り子さんが育つ育たない」とか、 「ステージがどうのこのうの」などと言っている間に、 ストリップそのものの火が消えてしまう。 私自身について考えてみると、 年間を通してストリップにたくさんのお金を使っているつもりである。 しかし、そのほとんどは交通費や宿泊費、花なんかのプレゼント代など、 劇場の入場料以外の部分での出費で劇場の売り上げに貢献している部分は少ない。 「どうすりゃいいんだ、何が足りないのか?」 彼の言葉が離れない。 「今、一番良い思いをしているのは踊り子さん達だ」 彼は最後に吐き捨てるように言った。
[舞太郎](1997.06.14)