控えめ

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  今朝、上野のカプセルホテルで目覚めた。

そして最近お気に入りの姐さんのステージを見に行こうと京浜東北線に乗った。

(きょうはどんなステージかなぁ。もうすぐ拝見できる、ウキウキ!!)なんて、

考えながらドア近くの席に座っていた。


 途中の駅で大きなバッグを持った女性が乗ってきた。

私の斜め向かいに座った。

なんの気無しに顔を見るとなんと偶然にも、その時私の頭を占領していた姐さんである。


 劇場の外で踊り子さんを見かけたり、

偶然出会ったりすることは今までに何度か経験があるけど、

思い描いている最中に目の前に現れるのは初めてであった。

こんな神様のいたずらに私はかなり動揺してしまった。


 多分、姐さんも私に気付いたように感じた。

どうしようかと迷ったけど、いちファンが外の世界で馴れ馴れしくしても失礼かと思い、

私の方から声をかけたりご挨拶するのはやめようと決め、知らないフリをした。


 こういうのって本当に難しい。

まったく知らない人ならそれでなんの問題もない。

しかし、つい先日少しお話させて頂いたばかりである。

(挨拶もしないで、失礼な奴)って思われるかもしれないけど、

相手に迷惑かけるよりマシだと考えた。


 踊り子さんとの関係での私の判断基準はやはり“何事も控えめに”ってとこかなぁ。

 

[舞太郎](1999.4.11)


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