場内で周りを見まわしてほしい。 どうしようもなく冴えないオヤジばっかり。 もちろん私もその中に溶け込んでいる。 ストリップのお客さんって、生きるのが下手な人達が多いのだと思う。 もう少しうまくやれば楽に生きられるのに、 なぜか苦労をしてしまう、そういう方って多くないだろうか? 劇場を一歩出たとたんに過酷な現実にさらされ、ため息がこぼれる。 でも、次に劇場に行く日は朝早く目覚め、開場前の列に並ぶ。 ストリップ劇場は、行き場のない人が集う場所。 たまに似つかわしくない人間が、しばらくの期間、 紛れ込んでしまうが、そういう人達はやがて卒業して行ってしまう。 老人もそう、冴えない中年サラリーマンもそう、女の子とは縁のなさそうな若者もそう、 いつまでも劇場にいる人は、残るべくして残っている人達。 他に行くところがない、 他で優しくされる場所はない、 他で話をする人もいない、 他で名前を覚えてもらえる場所はない。 だからみんな優しい、ほっとできるのだ。 お客だけでなく、従業員さんや踊り子さんもそう。 永く残っている人達は、他では生きて行けない人達。 痛みがわかって心優しい人達。 こういうストリップの世界、なくなったら私は生きてゆけない。
[舞太郎](2003.09.23)