着ぐるみ

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 元踊り子さんから頂いたメールに以下のような部分があった。

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芸名での生活と、本名での生活を持つ、キャラ分け生活。

自分もかつてそうであったけれど、

キャラ分けしているつもりでも、どうしたって重なる。

理想を描きながら現実を暮らす。理想が現実を上回る。

追いつけなくて苦しくなる。描いた理想を本物の自分であるとしたくなる。

非現実である理想を、求められてしまうから、応えようとする。

服装、話し方、表情、しぐさ、顔や体まで変えて応えようとすることさえある。

全ては、射止めたい気持ち、離したくない気持ちから来る。

でも、無理をすると、壊れてしまう。

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 ステージを拝見していると、いろいろなキャラの踊り子さんがいる。

俳優なんかは映画やドラマの撮影期間中だけ役作りをすればいい。

ソロステージがメインだった時代の踊り子さんもステージでだけで役作りが要求された。

ところが今は、ポラやタッチなど、お客さんと直接触れ合う場面も増え、

踊り子としてのキャラでいる時間が確実に増えている。

楽屋でも演じ続けている場合も多い。

そして、演じているつもりが、だんだん自分でも区別がつかなくなってくる。

それが自分の理想であったり、売りを意識しての姿であったり、人それぞれだが、

いつも“着ぐるみ”の中に入っている状態が続く。

 その“着ぐるみ”を脱いだ時、疲れでがっくりくる人もいるだろう。

仕事の週は超明るいキャラの人が、休みに入り、

自分ひとりの部屋ではじめて“素”になり、鬱になる場合もあるだろう。

“着ぐるみ”を脱ごうとしても脱げなくなっていて、酸欠で苦しむ人もいるだろう。


 私の場合も、“舞太郎”というハンドルネームで、ある種のキャラを創りあげている。

『Short Stories』や『ひとりごと』で書くことによって、

私が思い描くストリップのお客の役作りをしている。

最近よく言われる言葉で、

「話がリアルすぎて、カン違いする踊り子さんやお客がいると思うよ」とか、

「舞太郎がこんなことしているのが見つかったらまずいよ」なんていうのがある。

私自身もなにがなんだかわけが分からなくなっている部分もある。

舞太郎という“着ぐるみ”が、勝手に一人歩きしてしまい、

自分自身が追いつけなくなってしまっているのかもしれない。


 実際のところ、私だって若くて綺麗な踊り子さんを見て、

(こんな子と一発やりてぇ)とか

(あーぁ、つまみ食いでもいいから喰っちゃってほしい)という願望はある。

そう、ただのエロおやじなのだ。

でも、舞太郎でいる時はそういう面を隠し、決してそんな素振りはしない。

いつの間にかそうなってしまっている。エロポラ撮る時も緊張する(笑)。

ちょっと疲れてきた。

壊れないうちにそろそろ引退(笑)して、着ぐるみを脱いじゃおうかなぁ。

エロおやじの方が楽だし・・・。




[舞太郎](2003.11.17)


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