ある劇場に旧知のAちゃんのステージを見に行った。 すぐにAちゃんは私の存在に気が付いたようだ。 それから出てくる踊り子さんがみんな私に挨拶をするようになった。 Aちゃんの追っかけさんとでも思われたのか・・・・それにしても丁寧に挨拶してゆく。 ちょっと変だなという感じがした。 終演後、Aちゃんに訊いてみた。 Aちゃんは大受けである。 「実は昨夜ね野暮用で楽屋に泊まらず外泊したんだ。 どうしたのってみんなに聞かれて面倒だから彼氏が来て一緒に泊まったって言ったんだ。 たまたま舞ちゃんが今日来たから、 あの人彼氏、あの人と昨日は泊まったって言っといたの。 あはははぁ、迷惑だったぁ?」 「迷惑だよ、本当に彼氏で外泊したならいいけど、こんなことで人を使わないでよ」 「だって相手が舞ちゃんだと、後で知れ渡ってもわかる人ならギャグだってわかるでしょ」 反論できないけど悔しい。私にだって野心や下心はある。 完全に安パイにされるなんてプライドが許さない。 「見ていろ、今に綺麗な踊り子さんの彼氏になってやる」 「あはははっ、がんばってぇ」Aちゃんは大笑いした。
[舞太郎](2002.11.28)