ギャラの源

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 今朝、ある姐さんの事をふと思い出した。どうしているだろう?

2世の踊り子さんで、たしか小学生の娘さんがいた。

終演後、楽屋で娘さんに電話するのが一番の楽しみだとおっしゃっていた。

その娘さんも、今ではデビューできる年齢になっていると思う。

まさか3世の踊り子さんとしてデビューしてはいないと思うが・・・・。

 ここまで考えてなんだか気になったことがある。

最近、3世どころか2世の踊り子さんというのもほとんど聞かなくなった。

昨年1年間にデビューした新人さんで、親が踊り子さんだった人っているのだろうか?

少し前までは、年に何人かデビューしていた。

現在、ご活躍されているベテランの姐さんの中にも何人かいらっしゃる。

でも、新人さんではまったく知らない。


 先日、知人の踊り子さんからギャラ袋を預かった。

中の明細を見てみると、思ったより少なかった。

20年前より明らかに少ないし、10年前とほとんど変わっていない。

いや、むしろ下がっているかもしれない。

物価の上昇分を考えると、相対的にかなりのダウンである。

余談であるが、引かれている楽屋使用料や替えのシーツクリーニング代等の雑費は、

昔ながらの金額で苦笑した。


 お金だけではないことはわかっている。

しかし、お金の魅力でこの業界に入ってきて、本当の面白さを知るケースがほとんどである。

その入り口の部分の魅力が薄れてしまうと、悪い方への循環が始まってしまう。

さほど金銭的にもメリットがなくて、大変な苦労をしなくてはならない・・・・、

そういう状況では、親は子に跡をついで欲しいとは思えないのだろう。


 ここで考えて欲しい。

踊り子さんのギャラは、皆さんの入場料やポラ代で支払われている。

わかっていることだがもう一度再考して欲しい。

差入れを持っていくのもよいが、

その分、1枚でも多くポラを買ったり、1回でも多く劇場へ行った方がいい。

3000円のケーキを買って差入れするより、

「あなたのステージを一人でも多くの人にみせたくて、今日は友達を連れてきました」って

いう方が、踊り子さん達も嬉しいと思う。

ケーキを買ったつもりで友達の入場料をおごった方がいい。


 世知辛いことを書いているかもしれない。

しかし、狭い楽屋が差入れのペットボトルで溢れ、

処分に困ってトイレに流しているなんてことになりかねない今の現状。

次の週に持って移動したり、送ったりできるものでもないし、

いくら水やジュースが必需品だといっても、その週飲める量があればいいのである。

こういうものって簡単に周りに配れない場合もある。

後輩から、

「自分では飲みきれない程、食べきれない程の差入れを貰ったからどうぞ」なんて、

言われた日には人間関係に傷が付く可能性が高い。

 ポラについてもひとこと。

私はポラそのものを欲しいと思って買ったことはほとんどない。

ポラを撮る時の踊り子さんとのコミュニケーションが目的でもない。

その一枚のポラが、間接的にではあるが彼女たちのギャラの源になるからである。


 景気がいい時にはそんなことを気にする必要はない。

しかし今みたいな状況だと、お金は考えて有効に使ったほうがよい。

ストリップに使うお金は、

なるべく劇場や踊り子さんのギャラにつながるように考えるということである。

 劇場近くの花屋は大繁盛だけど、当の劇場が経営難では、

我々も自分の首を絞めることになる。



[舞太郎](2004.01.08)


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