Gちゃんと彼はとても仲の良いカップルである。 彼が楽屋に遊びに来ると、 Gちゃんはふにゃふにゃに溶けてしまう。 いつものGちゃんとはまったく別人になってしまう。 はたから見ても羨ましくなるほどである。 ある日、テレビを見ながらGちゃんが言った。 見ていたのは安室の結婚宣言の番組である。 「私たちも恋人宣言しようか?」 「馬鹿なこと言ってるんじゃないよ。 そんなことしたら仕事なくなっちゃうよ」と彼が答えた。 Gちゃん自身冗談で言ったのだが こう答えられると引っ込みがつかなくなった。 「なんでそんなことが仕事に影響するの?」 「だってストリップって人気商売だろ。 俺みたいな男がいるって公にしたら 追っかけさんだって減っちゃうよ。 当たり前だろ」 Gちゃんもわかっているはずだ。 「あんたさぁ、なんか勘違いしていない。 私はアイドルじゃなくて芸人だよ。 ステージの内容で勝負しているんだよ。 男がいようがいまいがステージには関係ないでしょ。 違う? 逆に、 それを肥やしに もっともっと良いステージができれば客も喜ぶよ。 それにそんなことで 減ってしまうお客なんてはじめからいらないよ。 私の客にそんなのはいないよ」 Gちゃんも彼も現実はわかっている。 これ以上の議論はむなしくなるので、 二人とも黙ってしまった。
[舞太郎](1997.11.18)