久しぶりにE姐さんと会うことになった。 待ち合わせ場所の居酒屋で待っていると 意外なことに赤ちゃんを抱いて現れた。 「Eさんのお子さんですか?」と恐るおそる尋ねると 「そうよ、ねっねっ、かわいいでしょう? 抱いてみる?」 受け取ってE姐さんの顔を見上げると、 いつもの貫禄が ふにゃっと溶けてやさしい母親の顔になっていた。 赤ちゃんは E姐さんに似て色白でぱっちりおめめのお嬢さんだった。 「この子、立派なダンサーに育てるつもりなのよ。 だから今から音楽を流してリズムを取らせているの」 「こんな小さい時からEさんの英才教育を受けていたら、 すんごいダンサーになりますよ。 デビューの時は知らせてください。 タンバリン持って馳せ参じますから」 E姐さんと私は顔を見合わせて笑った。
[舞太郎](1997.11.18)